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             不比等独賭虚無・臨界投機 

        <狼は生きろ・・・、豚は死ね・・・>

                  2001年06月17日号 

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このメールマガジンは、
以前私が

そう、もう3年も前になりますか・・・、

1998年04月12日から
1999年04月06日まで発行していた

金剛蔵王金色夜叉(商品先物メールマガジン)
https://fuhito.tripod.com/

の続編として、およそ2年ぶりに再開するものです。


あの時はメールマガジンも流行し始めた頃で、
一時読者数が750人を超えたこともありましたが、
内容が、他の週刊誌や新聞紙からの引用記事が多すぎて
背伸びしすぎてなかなか等身大の自分を表すことができなかったのです。

そこで、今回は、他のギャンブルや、インターネットのことなど、
または社会全般のことなど色々と織り交ぜて相場のことを
話していければいいな、と思っております。

そこで、読者の皆さんに一つだけ確認しておきたいのですが、
このメールマガジンは、どうすれば相場で勝てるか、とか
今の儲かりそうな商品はどれ、といった内容のものではありません。

それよりもむしろ
「どんなことに注意すれば生涯、相場で飯を食っていけるのであろうか」、
といった内容なのですが、
残念ながら、現在の私にはそれを答える資格は本当はありません。

しかし、今までの数少ない?相場の経験からおぼろげながらも、
だんだんわかって来ました。

そして皆さんも答えはすでに知っておられるハズです。

今までに見てきたサイト、もしくは本のなかにも
下記の様なことが書いてあったでしょうから・・・。


1.まず、自分の得意の戦法(必勝パターン)を見つけ出し、
それに磨きをかけること。
自分自身が長期間、ミスを犯さず使いこなせるよう、できるだけ簡単で
シンプルなものにしていくこと。

ちょうど、将棋で棋士が居飛車、振り飛車、棒銀、穴熊、矢倉戦法など
いろいろある内の自分のもっとも得意な戦法を見つけてそれをさらに磨いて、
自分のモノにしていくように、
相場も、テクニカル、ファンダメンタル、内部要因、天文学、鞘取りなどの分析法、
または順張り、逆張り、利乗せ、ナンピン、両建て、レンジ内逆張り、ブレークアウト手法、
などの仕掛けや建て玉方法などの内で自分のもっとも得意な方法
を見つけ、または組み合わせ、さらに磨き、自分のモノにしていく。



2.次に、できるだけミスをしないようにすること、
万一ミスしても損失を最小限におさえること。
また、同じミスを繰り返さないこと。

毎日自分のトレードを反省し、儲けたのならなぜ儲かったのか、
どうすればその儲かった状況を再現できるのか、さらによい方法はないのか、
ミスをした場合は、どうしてそれが起こったのか、どうすればそれを繰り返さずに
済むのか、を必ず明確にしておくこと。
相場日記を毎日つけるのも一つの手である。


3.繰り返し損が出ても、また利益が出ても、一喜一憂せず、
たえず平常心を保つこと。
たとえ今まで何回か失敗しても、自分の手法に自信がある時は迷わず
再度トライする。
しかし、それでもダメな場合は休むこと。衝動的な売買は極力控えること。

これを実行するには大きな損失がでることをまず極力防ぐべきである。
なぜなら、小さい損なら「まあ、明日があるさ」などと気楽でいられるのだが、
大きな損が出てしまうと、たいていの人はなんとか損を取り戻そうと無茶と無理をし、
取り乱してしまう。そしてたいていの場合、取り戻せる確率は極めて低い。

損失が小さいうちにいったん撤退して休む。これは、鉄則。
明日も相場はあるさ。(平日ならば、ね)




4.常に資金管理を怠りなく。
利乗せ、逆ピラミッディング、難平(なんぴん)などはなるべく避け、
細かく損切りをしていき損小利大を心がける。
また、場帖やチャート以外に必ず自分の建玉状況と資金状況を記録すること。

これは上の3にも書いてありますが、
損失が小さいうちにいったん撤退して休む。これは、鉄則。

絶対に大きな損を出すな! 大きな損を出し、そしてその損を取り戻そうとする・・・
これが人生の破滅への第一歩。

そのうち自分の建玉にことごとく利が乗って「自分て天才相場師じゃなかろうか、
超ラッキー、いや相場は時の運ではない、これが俺の実力だ。」と錯覚してしまう
日が突然やってくるかもしれません。
それほどではなくても「今日はなんでこんなに簡単に儲かるのだろう? 
この間はあれほど苦労したのにぜんぜん儲からなかった・・・。
毎日がこんな風だと楽でいいな。」という日だと私にも少し経験があります。

とにかくうまくいかないときは絶対にうまくいかない、逆に破滅への街道まっしぐら、
の危険性大ですから、くれぐれもマーフィーの法則に逆らわないでください。



ちょっと、考えても、大体こんなところでしょうか。

ただ、「言うは易く、行うは難し。」
これを、このまま実行するのはとても難しいのです。
しかも長期に渡ってとなると・・・。毎日がまるで修行僧のような生活に・・・。

なんせ、現金が絡んでいますからね〜。

人間、物事におカネが絡んでくると平常心どころじゃないでしょ、実際・・・。

かくなる私も、実際にトレードしている時は
負ければ負けたでスリリング、勝てば勝ったでエキサイティング、
毎日が本当に精神的に充実した日々でした。しんみり(笑)



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
Life is one big game!  人生、是一大遊戯也  
ギャンブルとトレードの親密な関係
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

トレードはギャンブルに似ている、というのはもはや疑いようのない事実ですが、
(うーむ、強引な展開だな・・・)ギャンブルのうちでもルーレットとポーカー
(ビデオポーカーではなく、5〜10人のプレーヤーがテーブルを
囲んでプレイする)に似ていると思う今日この頃です。


ルーレットのアウトサイド・ベットはトレードの値動きを表します。
赤−黒、奇数−偶数、小(1〜18)−大(19〜36)は、
まさに相場の下落−上昇というほぼ2分の1の確率に通じ、
ゼロとダブルゼロは、胴元であるカジノの取り分、いわば
相場の手数料(取引手数料)といった感じでしょう。

ポーカーでのポット(プレーヤー達が賭けて集まったチップの山)のやり取りは、
まさに相場でのおカネの奪い合いを表します。

実際のところ、取引所は取引されているおカネの総額を増やしたり、新たになにかを
つくりだしたりするところではありません。

例えば仮に日本で先物取引に参加している人たちが10万人いて、
総額5000億円が
百社余りある取引員(先物取引会社)に委託され、そのうちの何割かが実際に取引に
使われているとすると(仮にここでは6割の3000億円とします)、
その3000億円プラス商社、当業者や先物取引員の自己玉の総額を、
全参加者(個人、商社、当業者や先物取引員)が四つ巴で奪い合っているという形に
なります。

ここで注意しなければいけないのは、一般にいわれるような
「相場(特に株式)は、美人投票のようなものである」という形には
実際にはなっていないということです。

たしか、これはイギリスの経済学者、ケインズの言葉だったと思うのですが、
人気のある銘柄はどんどん投票される(買われる)ので、株価も上昇し、
不人気な銘柄は見向きもされないため、株価は下落する、
というような意味でしょうか。

しかし、彼が見落としていると思われるのは
相場の参加者は、美人投票の審査員のように平等に一票づつ投票権を
与えられてはいないということです。
相場の参加者はそれぞれの資金に応じて票を与えられており、
例えば投下資金の大きい商社などが一社で1000枚以上の投票用紙をもらったかと
思えば、資金の少ない個人投資家は1人1枚づつしかもらえない、といった状況です。

これでは、美人投票というよりも、近所の商店街がたまに開く、福引抽選会の方が
似ているような気がします。

抽選券をたくさん持っている人ほど、福引を回すことができる回数が増え、その結果、
一等賞の電動アシスト付き自転車 (笑)が当たる確率も増える。

資金の少ない者は最初から不利、これもトレードとギャンブルは似ているような気が
します。

話がだいぶ本筋から外れてしまいましたが、ここでは主にポーカーを通して
相場を語っていきたいと思います。



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Know When To Leave the Casino.  Quit While You Are Ahead.
(いつカジノから去ればいいのかを知れ。儲かっている間にやめるべきなのは
いうまでもない。)
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今でも時折思い出す。
ある年老いたポーカープレーヤーが私に言った。

Hey, kid, I already win a buck. It is only this much.
But if I leave the table now, I will be a winner.
That's why I 'm leaving .....

おい、若造、俺は1ドル儲けた、本当に1ドル、たったこれっぽっちだ。
しかし、今止めれば、おれは勝者になれる。
だから、(今日のところは)これで切り上げて家へ帰るのさ・・・。

(この時、私はこのプレーヤーの隣に座って、200ドル近く儲けていたが、
このプレーヤーが帰ってからも長い間ポーカーをプレイしている内に、
いきなり急に負け続け、儲けた200ドルを失い、
さらにマイナスになる羽目になった。

勝っている間に止めておけ、
これはギャンブルでも、パチンコでも、トレードでも同じこと・・・。)



アメリカのネバダ州ラスベガスのダウンタウンに Binion's Horseshoe
http://www.binions.com/

というホテル&カジノがある。

ここの奥の一角には ポーカーテーブルが20台ほど置いてあり、
毎年4月から5月にかけて開催される 有名な World Series Of Poker 
(ポーカー世界選手権大会)
http://www.binions.net/wsop/main.html

のため、ポーカーをある程度たしなむ人達で、ここを知らない者はいないと
いっていい。
(アメリカでポーカー愛好者は約一千万人、一説によると約二千万人とも
いわれるが、
総人口の2億5千万人からすると、それほど皆が皆、ポーカーをするという
訳でもないようだ。)

アメリカ人は本当にどんなことでも試合が好きだ。
とにかく順位をすぐにつけたがる。
約30年に、ある一人のポーカープレイヤーが、Binion's Horseshoe
のカジノのオーナーに選手権大会開催の話をもちかけたのも、
自然の成り行きだったのだろう。
とにかく一体誰が一番なのか、それを決めたくてしょうがなかったに違いない。

今は Bellagio
http://www.bellagiolasvegas.com/pages/frameset_noflash.asp

 に押され気味だが、Bellagio が建てられる以前は
カリフォルニアなどのポーカークラブ
(Bicycle Club,
http://www.thebicyclecasino.com/

Commerce Casino, 
http://www.commercecasino.com/

HollywoodPark Casino
http://www.playhpc.com/

 など)
を除いては、Binion's Horseshoe はポーカープレーヤー達にとって
最高にナイスなところだった。とにかく一日24時間いつ行っても
ポーカーがプレイできた。ポーカーは一台のテーブルで最高10人、
(セブン・カード・スタッドの場合は最高8名)、最低でも4人いない
とゲームが始められない。
(Heads-up という1対1の対戦もあるが、リスクが大きくてあまり儲からない。)

さて、シカゴにもローカルズ(地場筋)とよばれる経験豊富な
トレーダー達がいることはよく知られているが、
ここ、ラスベガスにも同じくローカルズとよばれるプレーヤー達がいた。

(以下、次号に続く)



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海外先物沈思黙考

ここでは、アメリカの先物取引の会社や取引方法、
投資の考え方などのぺーじを取り上げたい、と思います。
(ひょっとすると単なる翻訳ページになってしまうかも)
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今回紹介するのは、

15 Ridiculously Simple Rules of Investing

(すごくシンプルな15項目の投資ルール)

http://www.cfos100.com/rules.html

です。最初読んでいて、私自身が「あれ?」と思ったもので、
例によって例のごとく、無断で意訳して掲載させてもらいます。(笑)

1.最初で最重要なルールは、上昇相場では常に買う(買い越す)か
ブル・スプレッド(期近買い期先売り)か、取引しないでおく(休む)か、
反対に下降相場では常に売る(売り越す)か
ベア・スプレッド(期近売り期先買い)か、取引しないで休むか。 

つまり、上昇相場で売るとか下降相場で買うとかは間違っても考えてはいけない。


2.上昇していく傾向を示しているモノを買い、下降していく傾向を示しているモノを売ること。
相場で生き残るためのルールは、「安いところを買って高いところを売る」のではなく、
「高いところを買って、さらに高くなったところで売る。」

これは特に通貨を取引している場合は重要である。


3.自分自身が考えに考えた末に、トレードを仕掛けろ。
それまでは例え増し玉であっても、衝動的な売買であっても控えるべきだ。


4.大きなトレンドのなかで抵抗線や支持線の間での戻りや押しなどの修正の時に、
増し玉をするべきである。前回の上げ幅(または下げ幅)の33%(3分の1)
または50%(2分の1)の修正ラインが最初の増し玉のタイミングだ。


5.忍耐を忘れずに。 いったんトレードが失敗したなら、押しや戻りの修正を待ってから、
次のトレードを仕掛けるべきだ。


6.忍耐を忘れずに。 いったんトレードを仕掛けたなら、それなりに時間をかけて
それなりの利益が出るまで様子をみるべきだ。


7.いわゆる使い古された相場金言 『利食いする者は破産しない』は、
意味のないアドバイスの見本だろう。
小さな利益をコツコツと積み立てていくのは、最終的には大損してしまう道への
第一歩である。
投機で本当に利益と呼べるほど儲かるのは、1年に2〜3回ほどの大きなトレードで
しかない。

このたった2〜3回のトレードのために1年間を費やしているようなものだ。


8.ただし、小さな損をすばやく損切ることだけは辛抱しなくていい。
損をかかえたままトレードを続けることは、それにかかる時間的ロスと
精神的コストを考えても割に合わない。


9.絶対に、どんな場合でも、負けている状況で平均コストをならそうとして増し玉
(ナンピン)するべきではない。もしあなたが買い方ならば、次に買いの増し玉をするのは
さらに高い値でなければならず、もちろん売り方の場合はその逆。


10.ただ単に今建ててある玉の利をなんとなく伸ばすのではなく、
毎日自分の建て玉状況を観察し、儲かるときは増し玉して最大限にまで儲ける。
逆に少ししか儲からなかったり、まったく儲からない場合は玉の枚数を減らす。


11.テクニカル的にもファンダメンタル的にも今の相場の動きが理解できないときは、
トレードを見送りなさい。参加するべき時ではない。


12.もし、トレードがうまくいかずに資金的に悪化している場合は、
すべての建玉を手仕舞い、何日か相場から離れて休みなさい。


13.自分のトレードがうまくいっていると思うときは増し玉をしなさい。


14.もし増し玉する場合は、現在すでに建ててある玉の枚数の半分から四分の一の
範囲内でしなさい。そうすれば増し玉による平均コストの上昇をある程度抑えることが
できるだろう。(いわゆる『ピラミッディング』のことだと思うが??)


15.自分自身を傭兵だと思って、勝っている側につきなさい。
(つまり、『当たり屋につけ』??)


上の投資ルールに対しては賛否両論あると思います。
『順張り派』向けのルールだと思いますが、あの有名なタートルズ
http://www.turtletrader.com/

も確かそうでしたね。

ちなみに『タートルズの秘密』という本にもタートルズのことが詳しく書かれています。
http://www.panrolling.com/books/turtlesecrets.html

この中で重要な点は次の部分でしょう。

『トレンドフォロー売買は最後には大勝するトレード戦略であるなら、そして、
広く知れ渡っている戦略を元にしているなら、なぜ多くの人にはそれができないのだろうか?

もちろん、タートルズ独特のフィルターや増し玉方法、仕切り方があったとしても、だ。
それは、決して高いとは言えない、勝率(約三五%前後と言われている)にある。

また、このトレンドフォロー売買は、何回も同じようなだましに遭うことが絶対に避けられない。
そのため多くの人が九回の小さな負けを一回で取り戻せると頭で理解していても、
三回も負けが先行してしまうと、この戦略を放棄してしまうということが挙げられる。
しかし、タートルズはだましが多ければ多いほど(損を重ねている)、
大トレンドが発生する可能性は高まると考えるのである。』



大きく儲かるチャンスは本当は1年に2〜3回しかない、というのも『順張り派』の
宿命でしょうか。順張り派の皆さんも日頃の損切りの嵐にも負けずに、
ここぞ!といったところで、しこたま儲けてください。



しかし、本当に大切なことは「何が正しくて何が正しくないか」よりも、
「何があなたに合っていて、何が合っていないか」を選別することでしょう。

いろいろな情報が氾濫する世の中だからこそ、他人の意見を尊重しながらも、
安易にそれに流されない、自分自身(自己)を確立していってください・・・。

私もいまだ道なかば、発展途上人です・・・。

しかし、次回トレードを始めた時には、なぜだか儲けることができる
ような気がするのです。
そう、自分でも不思議なのですが、何かに目覚めたような、そう、いわば
相場に開眼しつつあることを実感しています。

そのことは次号にて、触れてみたいと思います。


『商品先物諸行無常』
不比等
http://fuhito.com/


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不比等 (C)2001